3号機 ヘッド修理とリセッティング

飛び道具を搭載した3号機。


ポン付けでも走るものの、オーナー曰く全開域でカブるという症状が発生してた。
メインジェットを小さくしても改善せず、また信号待ちで白煙も上げるとのこと。
3号機はDAX70ヘッドを搭載しており、年代モノのヘッドでもあるし、おそらくオイル下がりと思われたので、車体を預かってヘッドを修理すると共に、キャブのセッティングも試みてみる。

ステムシールを交換するために、ヘッドを開けてバルブを見てみるとステムシャフトにキズを発見。

イメージ 1

見えづらい。(-_-;)
コッター取り付けに失敗したのか爪に引っかかるくらいのキズ。
コレがステムシールをキズつけて、排気バルブ側にオイルを漏れさせ、白煙をあげさせるワケだ・・・
ステムガイド周りにも、それを示すオイルの痕跡があり。

イメージ 2

バルブは軽く砥石を当ててならすことに。

次に、せっかくヘッドを降ろしたので、リューターで削ってインマニとの段差を無くすことに。
YD24-MJNは約φ25、対してダックス70ヘッドはφ23なので片側1mmずつの拡大。

イメージ 3

未経験なので、奥までは加工せず。

後は元通りに組み立てて、時間をかけてじっくり実走してみると、確かに全開域の調子が悪い。
というか、「カブる」を通り越して「失火」もしくは「ガス欠」っぽい。
今回、点火コイルも併せて、新品の強化型に交換しているので、失火では無いはず…
タンクのキャップも怪しんだが、問題なし。
だいたい、PC20の時には発生してなかったので、コレはやはりキャブに原因がある…

実走を重ねると、全開になった時に失速して、回転が落ちていくとまた吹け上がろうとすることが判明。
つまり、キャブ内の流速が高まると不調になる。
これって・・・排気量に対して、キャブの口径がデカすぎるってこと
これはマズい・・・
最悪、買い替えないと治せない。

そこで、我らが ひだかオートに相談。
すると、やはり口径はやや大きいようだ。
ただ、その場合、メインジェットをありったけ大きくすると改善することがあるとの進言を得られた。

幸運なことに、YD24のメインジェットはFCRと共通。我が家にはFCR搭載車(※VTR1000Fとスポスタ)がいるので、デカいメインジェットには事欠かない。
思い切って#200を入れてやろうかと思ったけど、とりあえず大型用メインジェットじゃ一番小さい#140を入れてみる。
今まで#75だったのが、いきなり65番飛び
こんな極端なことしたら、ぜったいカブるまともじゃないって思ってたのだけど・・・

ふつーに始動。
ふつーに走る…
というか、絶好調!
プラグも#75も#140も焼けは同じ。
なんで

思えば、流速が早いがためにガソリンが足りなくなって、ガス欠症状を引き起こしていたのかもしれない。

イメージ 4

しかし、こんなに極端に上げていいものか
MJNだから
キャブの世界はやはり奥が深い…

そして、最高速もメーター読みで120km/h弱。(たぶん実測100km/h弱。)
なかなかのモンスターが誕生

しかし、この3号機は5号機(仮)のベンチマークとさせていただく。
負けませんぜ。(笑)